甘い期待

仕事

この4月に社会人となった息子について。

6月、実家に帰省した息子が、「何か欲しいものがあるか」と、聞いてきました。

私も妻も腰や首のハリに悩まされるので、簡易的なものでもいいから「マッサージ器が欲しい」と、リクエスト。

アマゾンで価格相場を見ると、私たちが望むマッサージ器は7,000円から15,000ほどです。

なんでそんなことを聞いてきたのかというと、なんと7月のボーナスでプレゼントしたいとのことでした。

息子たち新入社員にも7月にボーナスが出るようなのです。

月の給与が他社より若干高い会社というので、ボーナスにも期待をしているようでした。

息子からの連絡はなし

そして7月・・・

支給日はとっくに過ぎているはずなのに、息子から連絡はありません。

8月に入り、家に用事があって帰ってきたので妻が聞いてみました。

「ボーナス出た?」

「う~ん・・・出たけど、思ったより少なかった・・・」

私が、「いくら出た?」と、聞くと、ぼそぼそと「手取りで10万くらい」と、答えます。

私は「えっ!10万も出たの?」と、聞き返しますが、息子は浮かない顔です。

息子たちは4月、5月、6月、まだ3か月しか働いておらず、また、いつ辞めるかもわからない若者にボーナスを出すこと自体が素晴らしい会社なのに、一体いくらもらえると思っていたのでしょうか。

結局この夏にはマッサージ器はプレゼントされず、10万円は夏休みに友達と行った旅行に使ったようです。

今の息子はかつての私

実は、息子の甘い期待もわからないこともないのです。

私も働きだしたばかりのころ、「お前たちにもボーナスが出るよ」と、当時の上司に教えてもらい、えらく過度な期待をしたものでした。

「服を買いたい、彼女と旅行に行きたい」いろいろ考えていたと思います。

しかし、出たボーナスはわずか10,000円。

特別な物は何も買えません。

引かれるものが全くなかったので、ボーナスではなく社長のポケットマネーから支出したものなのでしょう。

今から30年以上も前の話ですが、「捕らぬ狸の皮算用」とは、まさにこのことでした。

息子の落胆した顔を見て、若造だった自分の姿を思い出しました。

だけど「ボーナスが出るよ」って言われれば、誰だって期待はしますよね。

さて、あと少しで冬のボーナスシーズンになりますが、果たして息子からマッサージ器は届くのでしょうか?

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