現実を見ることができない高齢者

仕事

こんにちは。

ハッピーライフです。

今日は私が出入りしている会社さんでの出来事をお話します。

お付き合いが10年以上になる会社さんですが、以前も投稿した通り、アルバイトに多くの高齢者を雇用しています。

10月5日、土曜日。

打ち合わせのため同社を訪問。

打ち合わせは1時間ほどで終了。

10時をちょっと過ぎたところなのでアルバイトさんたちが集まる休憩所を訪れました。

もちろんお茶菓子の差し入れ付きです。

そこで、アルバイトのA子さんから聞いたはなし・・・

この会社では10月から新しい契約期間(6か月)が始まり、今回の契約でアルバイトさん全員の時給がアップしたとのこと。

「よかったですね~」と、言うと、「いやいや大変なことがあったのよ」と、小声で返してきました。

この会社の最高時給はいわゆるバイトリーダーって言われる人で1,250円

最低時給は1,000円だったそうです。

当然、勤続年数の短い若いアルバイトさんが最低時給だと思っていたら、なんと勤続年数が10年を超えるベテランのBさんが最低時給だったというのです。

この事実にA子さんも驚いていましたが、一番驚いた?怒った?のは当の本人、Bさんです。

アルバイトさんの中でも一番のベテランで、発言力もあり影響力が十分にあるBさん。

そんな人が一番低かったなど誰も想像できず、その時の現場はまさに「凍り付いた」状態だったようです。

そんなBさんの時給がバレたのはCさんの言葉。

Cさんは、自身がこの会社で一番時給が低いかその次ぐらいの感覚でいたそうで、雇用契約が終わった後に「ようよく1,000円超えたよ」と、つい口に出してしまったのです。

それを聞いていたBさん。

「そんなに貰ってんのか!」と、語気を荒げて聞き返したそうです。

自分より勤続年数が短く年齢も下であるCさんが自分と同じということに黙っていられなかったのでしょう。

近くにいたDさんに「いくらだ?」と、契約書を見せるように迫ります。

うまくかわせばよかったのに、DさんはCさんに契約書を見せてしまいました。

Dさんの時給はBさんより高い「1,020円」

すぐに事務所へ向かったそうです。

この事実に怒りが収まらないBさん。

アルバイトの管理をしている若手社員を捕まえて、ずいぶん長い時間抗議したそうです。

アルバイト期間の長さ、年齢、親分風を吹かせていたBさん。

まさかそんな人が最低時給だとは、メンツも丸つぶれで相当荒れていたとA子さんが話します。

私はこの会社さんに月に2回ほど訪れます。

ほとんどのアルバイトさんと話をさせてもらっていますが、前職、年齢、趣味、いろんな情報を会話の中から知ることがあります。

Bさんは今年76歳。

前職を65歳で退職しこの会社に入ってきました。

最年少のアルバイトさんは28歳ですが、その人たちと全く同じ仕事をしています。

この会社は年齢による仕事の差はありません。

しかし、仕事の内容は同じでも、仕事量やスピードはBさんがどんなに頑張っても若い人たちには勝てないのです。

今回はBさんはお休みで会えませんでしたが、前回の訪問時に見たBさんは、膝が悪く、歩く速度がほかのアルバイトさんより明らかに遅いのです。

ちょっとした重い荷物を持つにも若いアルバイトさんが「俺持ってきますよ」と、気を配っていました。

若い者が年配者に気を配ることは当たり前のことですが、こと仕事となると、若い人の負担が多くなることになるのです。

さらに、長く勤めているためか、若手社員の仕事の指示を守らず、仕事がおざなりになることが多々あるのだそうです。

「面倒くさいから止めよう」

「やっても変わらんからそのままでいいや」

何かと若手の足を引っ張る姿を私も目にしたことがあります。

そんな仕事ぶりや言動を会社はしっかり見ていたのでしょうね。

「長く勤めてるから時給が高いのは当たり前、俺が一番年長で高給取り」と、思っていたかどうかはわかりませんが、大きな勘違いをしていたのは間違いないと思います。

この年になって初めて自分のポジションと現実を知ることになってしまいました。

「使ってもらえるだけでもありがたいのにね・・・」と、A子さん。

「この年齢(76歳)で使ってくれる会社がある?」ってA子さんは続けましたが、「そうですね・・・」としか言えませんでした。

この会社への次回訪問はおそらく10月20日ごろ。

「相当Bさんは怒っていた」と、いうのでその頃どうなっているのか気になりますが、仕事を続けたいのであれば会社の提示を受け入れるしかありません。

雇用するもしないも決めるのは会社なのです。

でもショックだよね・・・きっと。

私もあと数年で60歳を迎えます。

若い気持ちでいることは大切ですが、いつまでも同じ考えのままでいるのはとても悲しいことかもしれません。

「後進に譲る」って難しいんだよね。きっと・・・

私も「老害」なんて言われないように、柔軟な気持ちを持ちたいと思いました。

それではまた!

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